山梨県白州町への想い~ゴゴロマネージャー 辻さんインタビュー

こんにちは。Going・Going・Local運営メンバーの中神です。
今回のインタビューでは前回の田中さんインタビューに引き続きゴゴロ運営チームの紹介をしていきたいと思います。
今回インタビューさせていただいたのは、ゴゴロマネージャーでもあり、ゴゴロ記事でもたびたび登場されている辻 麻梨菜さんです。

◾︎お話を伺った人
辻 麻梨菜(つじまりな)
山梨県北杜市白州町出身。母校の統廃合や地域のお祭りの廃止・縮小など、リアルな現実を目の当たりにし、「地元に恩返ししたい」という想いから2019年3月末で新卒から6年間働いた東京の会社を退職。現在は、株式会社トレジャーフットでGoing・Going・Localマネージャー兼地域活性プランナーという肩書きで東京⇄山梨の『里帰り二拠点生活』を開始。新しい働き方・暮らし方を実践しながら、同じように『地域と関わるきっかけ』を探す人と課題を抱える地方企業を複業で繋ぐ『Going・Going・Local』の立ち上げや、株式会社はじまり商店街のコミュニティビルダー、地元・白州町の未来を考える『白州2050』など、様々な切り口で挑戦中。

ーーー辻さんは地元である山梨県に深くかかわって活動をされていますが、山梨をテーマにすることになったきっかけはなんだったのでしょうか?

辻さん:きっかけはいまから4年前の2015年に、自分の中学が統廃合するというの話を聞いたときに衝撃を受けたことでした。

「いつかそんな日は来ると思ったけど、予想より早い気がする・・・」と思って。

もともと、そんなに山梨が好きだったわけではなくて、どちらかというと「東京に出て、新しいことをしたい」と思っていました。なので大学で東京に来てかもしばらくの間は全然地元のことを振り返りもせずに、普通に東京の会社で働いてたんです。実家には年に1~2回しか帰っていませんでした。

この出来事がきっかけとなり改めて生まれ育った町を見てみると、母校の統廃合以外にもお祭りの縮小や廃止など、これまでの当たり前だと思っていた環境が少しずつ変わり始めていることに気づきました。

「なんか寂しいな。」そんな気持ちが芽生えました。

地元に対してなにができるか考えたものの、いま東京の会社をやめてUターンしても、何ができるわけでもなく、そもそも今の白州町がどんな状況なのかもまだまだ情報が足りなくて。

なので、まずは「東京にいながらできることを探そう」と思い、「地域活性」「地方創生」という名のつくイベントに端から参加していました。

その中で、山梨で活動されている方とか、自分と近い感覚を持っている方に出会えたらいいなと思い、一年間くらいはそうやって模索していましたね。

山梨県北杜市白州町。母校のすぐ近くの風景。

ーーーいまでは様々なイベントを立ち上げているイベント主催者のイメージが強い辻さんですが、そんな時期もあったのですね。

辻さん:そうなんです。その時はずっと参加する側で、自分でイベントを企画するなんて全然考えていなかったです。イベントに参加しても手を挙げて質問することさえできなかったんです。

でも、唯一自分から手を挙げたイベントがあって、そのときに登壇されてた方が最初の一歩を踏み出すきっかけを与えてくれました。


ーーーそれは、どういったきっかけだったのでしょうか。

辻さん:その当時、「2拠点居住」とかそういう考え方はあまり有名じゃなかったんですけど、そのきっかけになったイベントのタイトルに「2拠点」という言葉が入っていたんですよ。

それをみたときに、「わたしがやりたいのってこれなのかも」と直感で思いました。いろんな地域とつながりがある方々が登壇していて、イベントの最後に、

「自分の出身地で面白い人と繋がりたいという人がいたら、手を挙げてください!いろんな繋がりあるんで、4人の中で誰かしら紹介できるはず。」

といわれたので、これはチャンスだと思ったんですよね。

一番に手を挙げて、「山梨県で、誰かいますか?」と聞きました。

そうしたら、4人とも「そういえば山梨って、いないよね・・・」と言われてしまい、ちょっとがっかりしていたら、「いないんなら最初にやればいいよ!」と背中を押してくれたんです。

イベント終了後、ゲストで登壇されていたSHARE VILLAGEの武田さんが「1人思い出した!」とわざわざメッセージを送ってくれて、そのメッセージがきっかけで武田さんが企画するイベント、登壇するイベントに端からに参加するようになりました。

その中で「こんな風に山梨出身者や山梨が好きな人が集まる場所やきっかけを自分で作れたら面白いんだろうな」と感じるようになり、実際に山梨の人が集まる場を小さくですが企画するようになりました。それが2016年のことです。

ーーー辻さんのイベントの原点だったのですね。当時は、どんなイベントを企画していたんですか?

辻さん:最初は職場の同僚や友人中心に山梨出身の人が集まって山梨について語る飲み会のようなイベントをしていました。

2017年に入ってからは、知り合い以外の人にも届くようにイベントを公開して都内の山梨居酒屋で飲み会をしたり、ツアーを組んで山梨に行ってみたり、東京でほうとう作る会を企画してみたり。

集まる場を作る以外はまだ何をしていいかわからなかったので、とりあえず山梨に想いがある人と繋がりたいと思い、10人くらいの小さなイベントを細々と続けていました。
過去、北杜市で開催したイベントの様子。竹を切り、筏を作ってみるワークショップ開催。


ーーー辻さんがいま活動されているはじまり商店街さんとの出会いも、その頃だったのでしょうか?

辻さん:そうです。2018年の6月頃のことです。
はじまり商店街のイベントに山梨と東京の2拠点で活躍されている8Lab功力さんが登壇すると知り、「これはいかないと!」と思い参加したのがはじまり商店街との最初の接点でした。

その頃は個人的に小さくイベントをやっていただけだったので、はじまり商店街のやり方を見てこういう風にイベントをやっている人たちがいるんだ!と衝撃を受けました。

「どうやったらそういう人になれるんですか?」

イベントが終わった後、はじまり商店街の柴田さん、ゲストの功力さんに勢い余って想いをぶつけたのを今でも鮮明に覚えています。

その中で、「そんなに地元が好きなら、”白州町”っていう地元に特化したイベントをやりましょう!」と言われて、その場ですぐに「やらせてください!」となりました。

8Labの功刀さんともまだ繋がっていて、the DOCK【the DOCK紹介記事のリンクいれる】のオープニングサミットで登壇していただいたり、トレジャーフットとして、同じ山梨出身者として、両方で一緒に何かできないかなと話しています。

2016~2018年は、私にとってキーになるような方々と出会っていたんだなと感じています。

ーーーキーになる方々との出会いということは、現在一緒に活動されている田中さんともその頃出会われたのでしょうか。

辻さん:はい、Going・Going・Local の田中さんにもその頃に出会いました。

山梨のイベントを企画するようになってから、もっと直接的に山梨に関わりたいという想いは日に日に強くなっていきました。会社を辞めてUターンした方が良いのか、でも私1人がUターンして何ができるのか、とても悩んでいました。

当時所属していた会社には、年に1回だけビジネスアイディアを提案できる「チャレンジアワード」という制度があり、悩んだ結果、「時間と感謝をシェアする”地域通貨”」という事業を応募してみたんです。
もともとそういうキャラクターではなかったので、社内からは結構驚かれました(笑)

2016年はシェアリングエコノミー元年と言われており、私含め3人がシェアリングエコノミー関連の提案していたこともあり、3人揃って4月に部署移動。「シェアエコ準備室」が立ち上がりました。

その責任者として着任したのが、沖縄から東京に来たばかりの田中さんでした。

事業を考えて形にしていく経験は初めてだったので、田中さんに教えてもらいながら、自分たちなりに試行錯誤を繰り返し、毎日深夜までホワイトボードを囲みながら議論を繰り返しました。

紆余曲折あってリリースまで1年半かかりましたが、あの時の経験が今の私の土台を作っています。
田中さんとの出会いは、私の仕事に対する姿勢を大きく変えるきっかけになりました。

当時、田中さんと一緒に動いていたプロジェクトのアプリリリース記念写真。

ーーーいま、どんな活動をされているのか聞かせてください。

辻さん:2019年3月で前職を辞め、3ヵ月のフリーランスを経て7月から株式会社トレジャーフットの正社員になりました。正社員に戻りましたが、はじまり商店街のコミュニティビルダー、ライター、地元でのイベント企画など、複業・プロボノは平行して続けています。

トレジャーフットの仕事は大きく2つあって、1つ目はゴゴロの業務。
2つ目はthe DOCKの業務です。

1つ目のゴゴロは、構想の段階から田中さんと一緒に動いていました。現在は山梨営業・キャスト面談・サービス設計・イベント企画・メディア運営・スクール事業の準備など、ほぼ全ての業務をやっています(笑) 田中さんとの役割分担としては、田中さんが会社の方針や事業の計画といった大きな構想を固めて、私がその方向性に沿ってコツコツと組み立てていく、そんなイメージです。

ゴゴロ自体は日本全国の地場産業とスキルある複業キャストをマッチングする事業ですが、私の営業先は基本的に山梨です。

山梨には応援してくださる方々がたくさんいて、その方々がさらに他の方を繋いでくれて、ありがたいことにこの1年で山梨の人脈が一気に広がりました。

2つ目のthe DOCKは、立ち上げの段階から参加しているので、運用の整理整頓やそのマニュアル作り、受付業務、the DOCKでのイベントの企画運営も行っています。

ゴゴロ交流会でイベントを主催する辻さん


ーーーいままで取り組んできた山梨のイベントや、全部の動きが繋がってきて、今があるのですね。

辻さん:そうですね。
ゴゴロを通して出会った方とすぐに仕事でご一緒できないときは、はじまり商店街でイベントをやってみませんか?と呼びかけてやってみたりもします。

この前のヨダファームさんのイベントがまさにそうで、ゴゴロの辻としてヨダファームさんに出会って、はじまり商店街の辻として一緒にイベントをしました。
(ヨダファームさんとのイベントレポートはこちら

アウトプットの手段が複数あり、仕事の幅が広がった感じがしています。
事業を立ち上げる・スケールさせるという点では田中さんの仕事のやり方や考え方を1番近くで学ばせてもらってます。事業の立ち上げフェーズは、本当にいろんなことが起きて日々状況が変わっていくので、とても勉強になります。

イベントに関しては、はじまり商店街の柴田さんや他のコミュニティビルダーの方々のやり方や考え方を学んで、それを自分自身のイベントに取り入れながら実践したりしています。

8Labの功力さんは、地元が近く同じ二拠点生活実践者なので、地元をフィールドにした活動は功力さんを意識するようにしています。ありがたいことに、何人か師匠がいる感じですね。


ーーー現在の活動をふまえて、今後どんな活動をしていきたいですか?

辻さん:昔の私みたいに「地域とかかわりたいけど、どうやったらいいかわからない」という人たちの想いを形にしていきたいです。まずは私がゴゴロ×山梨を実践することで、ほかの地域に対して同じような強い想いを持っている人にノウハウを伝え、日本全国にゴゴロを通じてたくさんの人を送り込むことで、日本の地場産業を応援していきたいです。

もう1つ、大事なのが山梨への想いです。

やはり私の中で山梨に対する想いはとても強いので、「地元へ貢献する」という想いは一番念頭に置いて活動していきたいと思っています。
細かいんですが、山梨よりは北杜市で、北杜市よりは白州町という、自分が生まれ育った地元への恩返しという気持ちが強いです。

白州町という町が、いつまでも温かくて大切な場所として残り続けて欲しいし、私と同世代やもっと若い人たちが「この町が好きだな」と思って欲しいし、その想いを表現する場所だったり、想いを形にするために挑戦できるきっかけやサポートがあったり、そんな町にしていきたいなという個人的な目標もあります。

今動いていることは、この先どこかで全て交わる気がしているので、まずは各分野の師匠からたくさん学びながら、多動し続けていこうと思います!

<インタビュー後記>
普段仕事をしている中で、忙しく行動し続ける辻さんの目が、いつも輝いているのが印象的でした。
そんな辻さんのインタビューを通して、山梨への想いがひしひしと伝わり、辻さんの原動力を感じることができました。
またそんな山梨への想いと同時に、「なにかしたいけれどどうしたらいいかわからない」と、過去の自分と同じ想いをしているひとのために自分の経験やノウハウをシェアしたい、という純粋な想いが伝わってきました。
自分が成長することで、周りへ貢献していく辻さんの生き方を垣間見ることができたインタビューとなりました。

中神 早紀

中神 早紀(クリエイター)

国際教養大学を卒業。大学時代リトアニアに交換留学し多様な国出身の留学生と関わりを持ち、豊かな個性を持つ人々に出会う。帰国後、日本と海外の豊かな資源を持つ人同士がつながる世界の可能性を見出す。語学のほかにツールを手に入れたいと思いIT企業に入社。システムエンジニアとして勤務。趣味で始めたカメラで、カメラを通して世界を切り取ることの面白さに夢中になり、これが知らない世界を伝える手立てになると気がつく。2019年10月トレジャーフットの一員となり、豊かな資源を持つ人同士が繋がることによって生まれる創造の可能性を広げていきたいと思い、活動中。

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